私がグループホーム癒しの家を清里区(当時は清里村)に開設したのは平成十三年のことでした。当時はまだ介護保険制度が始まって一年も経っていない頃で、グループホームはほとんど無く、まして全国でも数が少なく、県下初のNPO法人での運営とあって注目を受けながらも、その反面地域においては皆様からはなかなかご理解を頂けず、また県への認可申請も手探り状態で、大変苦労したことを昨日のことのように思い出します。
お蔭様で、介護事業をNPOという器で始めさせていただき非営利法人という姿勢が多くの方々から共感を得て、5事業所を開設することができました。NPO法人は解散しますが、発展的な役割を担って有限会社藤田企画「癒しの家」がささやかながらも地域福祉に役立ち、一つの事業を生み出すことができたと自負しています。またスタッフを中心に「より良グループホームとは、皆様に喜んでいただけるグループホームとはなにか」と膝を突き合わせて話し合い、試行錯誤を繰り返し、ご家族様や関係する皆様からご支援をいただき、どうにか今の体制を作り上げることができましたのは、本当に皆様方のご理解とご指導の賜物と感謝の念に耐えません。あらためてお礼申し上げます。
このたび、私は社長職を退き、娘の柳澤美直代が後任にあたることにいたしました。柳澤はこれまでも癒しの家で看護師としてご利用者様やご家族様と親しくお付き合いをさせて頂いておりましたが、これからは若い力で「癒しの家」をより良い方向へリードしていってくれるはずです。私も当分は会長として柳澤を補佐してまいりますがなにぶん若輩者ゆえ、皆様の暖かいご指導を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。 |